口腔リハビリ

口腔リハビリとは障害を受けたり、高齢になって食べたり飲み込んだりすることが困難になって(摂食・嚥下障害)おいしく食べられなくなってしまった時に、衰えた筋や神経、唾液腺を活発にさせるリハビリ(訓練)のことです。食べ物を口に取り込んで、飲み込むまでを各段階に分けますと、捕食期(食物の取り込み)、咀嚼期(食塊形成)、口腔期(食塊移送)に分けられます。その後、飲み込み(嚥下)食道、胃に入っていきます。
今回は摂食・嚥下の捕食期(食物の取り込み)、咀嚼期(食塊形成)、口腔期(食塊移送)に有効な訓練法をお話します。

捕食期(食物の取り込み)リハビリテーション
口腔周囲筋・舌マッサージ、口唇・舌のストレッチ、口唇・頬の寒冷刺激、ボタン訓練、構音訓練(マ行、パ行、バ行)、他
咀嚼期(食塊形成)のリハビリテーション
舌マッサージ・ストレッチ、振動刺激訓練(図3)、咀嚼筋・前頚群のマッサージ、咬合訓練、筋肉増強訓練、構音訓練(タ行、ダ行、ラ行)、唾液腺(特に耳下腺、顎下線、舌下線)のマッサージ、唾液腺開口部寒冷刺激、他
口腔期(食塊移送)のリハビリテーション
舌マッサージ・ストレッチ、舌の筋肉増強、構音訓練(タ行、ダ行、ラ行)、唾液腺(特に耳下腺、顎下線、舌下線)のマッサージ、唾液腺開口部寒冷刺激、他

 飲み込む(嚥下)までの各段階における訓練法を挙げましたが摂食・嚥下は一連の動作であり、それぞれの訓練法は各段階すべてに通じているので、機能障害の種類、程度、部位によって使い分けをしなければなりません。さらに飲み込む(嚥下)障害のリハビリとしては、ブローイング訓練、空嚥下訓練、のどのアイスマッサージ、メンデルゾーンの手法、バルーン法、摂食訓練なども併用して行わなければなりませが、その場合は耳鼻科や言語聴覚科、歯科の先生にご相談ください。







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