介護食への対応2























































介護食への対応(食塊を作る段階での対応)

むせや誤嚥を防ぐには舌でつぶせるような、やわらかさがポイント

「食塊を作る段階」では、噛んで食べる方法「噛む動作」と、舌と上あごでつぶして食べる方法「つぶす動作」があります。硬いものは噛んで、軟らかいものは舌でつぶして食べます。そして、それぞれの動作が協調して食べるわけですが、障害のある方はこの2つの動作は同時には行なえず、むせや誤嚥を起こしやすくなってしまいます。特に物性の異なった食材が同皿に入っている場合は、危険な食べ物となります。たとえばお粥の中に刻んだハムを入れるとか、ご飯にフリカケをかけるなどがあります。



歯周病や歯がなくて噛めない場合や、舌の麻痺によりつぶせない場合などは、食材を食べやすい大きさにしたり軟らかく調理する必要があります。そこで、噛めないのか、つぶせないのかで食質が変わってきます。義歯を使っている方や口が開かない方は食材を細かくするのではなく、薄くスライスした方が食べやすくなります。また舌の麻痺などの口腔機能障害がある場合には食塊を口の中でまとめづらく、ばらばらに拡散してしまい、むせや誤嚥を起こしてしまいますので。きざみ食は注意を要する介護食となります。



ただし、舌でつぶせる程度の硬さであれば問題はなく、硬い刻みが問題なのです。すなわち「きざみ食」は物性の形態の大きさではなく硬さがポイントとなります。そこで介護食がソフト食、つぶし食、やわらか食などいろいろなネーミングで提供されるようになりました。