お知らせ掲示板

いわき食介護研究会第11クール‐、 4月22日(水) 研修会 (於ラトブ6階会議室)

◎ ビデオ研修(基礎編)「嚥下障害ビデオシリーズE『嚥下食』」
・ 今回は、聖隷三方ヶ原病院での嚥下食紹介です。
・ このビデオができてからはや10年を超え、トロミ剤を中心に、いわゆる「介護食」の分野では、介護保険の進展に伴って、多くの新製品・新商品が開発され、使い勝手はどんどんよくなっています。しかしあらためてこのビデオを見てみても、その基本をいかに大切にしなければならないか、を教えられます。
・ 中心になっているのは、やはり「ゼリー」の使い方。かぼちゃゼリー、そうめん寄席、うなぎの蒲焼、などの嚥下食の実際の作り方を丁寧に説明してくれています。「だし汁に対して1.6%のゼリー」というように、デリケートな使い方を指導してくれます。
・ 退院前には、看護師さんが患者さん・ご家族と一緒に近くのスーパーに行って、市販のゼリーやヨーグルトを見ながら、その成分なども説明して、家庭での食事の注意について説明をしています。食事については、こうした家族への細かい指導もとても重要です。
・ 「嚥下食成功の5つのポイント」を転記しておきます。
@ よい栄養状態を保つように心がける。
A 品質管理に注意する。
B 保存することが大切。
C 市販品を上手に使う。
D 食べることを楽しもう。
 
◎ テーマ研修「太極拳ゆったり体操」(松崎裕美氏/喜多方市市民部高齢福祉課 太極拳のまち推進係係長)
・ 色々な形で、高齢者のための「体操」や「運動」が勧められていますが、高齢者のww.city.kitakata転倒予防に、はっきりと医学的な効果が確認されているのは、器械をつかった「パワーリハビリテーション」と、この太極拳だけだ、ということは、リハビリテーションの分野では以前から言われていたことです。喜多方市は、この太極拳をとり入れた「太極拳ゆったり体操」を開発して、高齢者の介護予防教室等で使用してその効果を確認し、「太極拳のまち」を宣言しました。
・ 今回は、実技を中心に、ということでお願いして、松崎先生に、1時間の講習のうち半分以上を使って、参加者全員で実際のゆったり体操を体験しました。
・ 体操は、椅子に座って行うバージョンと、立って行うバージョン、さらにダイジェストバージョン等何種類もあるそうです。立って行うには少しふらつきがあったり、という方もおられますので、座って行うバージョンはとても安全だな、と感じました。安全だけれども、普段使わない動きを行うことは結構疲れますし、なかなかきれいな姿勢が取れないことを実感します。松崎先生の姿勢は、初めてやる我々参加者と比べて格段に美しく見えました。
・ 太極拳は、筋力強化の要素もありますが、むしろバランス・平衡感覚の強化に役立つと言われます。このゆったり体操は、高齢者のために安全にも配慮してよく考えられていて、実際に事故はこれまでにはないそうです。介護施設などでいっせいに行ったり、あるいは高齢者だけではなく、若い方でもデスクワークの合間に、と行えると良いな、と感じました。
・ 宣伝をいくつか。
@喜多方市ホームページもご参照ください:http://www.city.kitakata.fukushima.jp/
A「太極拳ゆったり体操」のDVDがあります。申し込み問い合わせは、
【株式会社いわきテレワークセンター販売管理部(いわき市平小太郎町3−9/電話0246−35−1635)】です。定価は2,100円(消費税込み)。
B6月6日(土)9:30〜17:00に、「第6回太極拳フェスティバル」が喜多方市の喜多方プラザで開かれます(詳しくはホームページで)。
 

◎ サブテーマ研修「新しい病院システムについて」(皆川)
・ 自分の仕事の「宣伝」のようなことです。申し訳ありません。
・ 4月1日から、皆川は、いわき市立総合磐城共立病院に着任しました。仕事の中心になるのは、『回復期リハビリテーション病棟の開設』ということになります。
・ これまでの3年間は、市内の開業医のところで在宅訪問診療を専門にやっていたので、なかなか病院の勘がもどりませんが、これからは、病院の中の役割として、今まで共立病院としては空白になっていた
脳梗塞急性期+回復期リハビリテーション+在宅訪問診療
の広い分野に渡って担当することになります。その中心は、全く新しい病棟として開設する回復期リハビリテーション病棟です。
・ 回復期リハビリテーション病棟は、主として脳卒中後遺症の方や、整形外科疾患等、ある程度長期に渡ってリハビリテーションを必要とする患者さんを受け入れて、リハビリテーションに専念するための病棟です。これまでいわき市内ではかしま病院にしかなく、共立病院などでは、急性期の1−2週間、手術や点滴等の加療が済むと、かしま病院等に紹介をしていましたが、かしま病院単独ではいわき市の人口からすると圧倒的に少ないと言われていました。これからは、もちろんかしま病院とも連携をとりながら、脳卒中のなるべく早期、1〜3日目からリハビリテーションを積極的に行える体制をとって、多くの患者さんが自宅へ安心して帰れるような態勢を作っていきたいと思います。
 

(文責:皆川夏樹)
 
※当ホームページの「研修会予定」では、会場が「生涯学習プラザ」となっていたようで、ご迷惑をおかけいたしました。今年度の月例研修会は、以降は全てラトブ6階です。
 
※4月23日は、市川先生のご命日、一周忌になります。一年、はやいものです。市川先生がお亡くなりになってから、一生懸命あとを引き継いできたつもりですが、とても先生のパワーには追いつけません・・・
 

 
 

いわき食介護研究会第11クール‐X 3月25日(水) 

◎ ビデオ研修(基礎編)「嚥下障害ビデオシリーズD『嚥下障害における肺理学療法』」
・ 今回は、主に病院では、理学療法士が行うことの多い、肺理学療法について、です。
・ 一般的に、「肺理学療法」というと、肺気腫などの呼吸器疾患の患者さんに対して、や、また、病院の中では、手術後などで呼吸機能が落ちている患者さんに対して、ということのイメージが多いのですが、この項も、あくまで「摂食嚥下障害における肺理学療法」ということで、リハビリ・介護の現場に携わっている方に知っておいて頂きたい内容に限ります。
・ 内容は、大きく、「呼吸訓練」と「体位ドレナージ」に分かれます。
・ 「呼吸訓練」については、「口すぼめ呼吸」と「腹式呼吸」が勧められます。いずれも、嚥下障害患者に見られる機能の低下を強化する意味合いがあります。また、誤嚥したものを外へ喀出するために、咳の仕方の訓練も非常に重要です。
・ 「体位ドレナージ」については、一言で言うと、痰が貯留している肺の部位を上になるように姿勢をとらせて、痰が重力で出やすくしてあげる、という考え方です。具体的には、例えば右肺の後ろ側に痰が溜まっていそうであれば、左を下にして横向きに寝かせ、20−30分その姿勢をとらせることで、痰を出しやすくします。さらに、「スクイージング」という、呼気に合わせて胸を軽く圧迫してあげる手技によって介助することが有効です。誤嚥が起こったからといって、直ぐに肺炎・入院、ということになるわけではありません。起こってしまった誤嚥に対して、こうした方法で誤嚥物や痰を十分に出してあげることが有効であり、訓練としても適当です。
・ ビデオでは、体位ドレナージによって、紙コップに多量の痰を喀出した患者さんの例が映されました。
 
◎ テーマ研修「オーストラリアでの米作り」(白土健美氏/農写道家Photografarmer)
・ 白戸氏は、当研究会スタッフの言語聴覚士、相澤悟の高校の同級生、ということでしたが、まず、その肩書きにびっくりでした。日本語で、「農写道家」と書くと、確かになんとなくイメージは伝わるものの、「農」と「写」の連結は難しい。英語のPhotografarmerは、ちょうどうまくはまった、という感じでしょうか。ご本人のお話によれば、まさしく、もともとの本職は「写真家」として世界を飛び歩き、そのことを踏まえて、今は農業に興味を持っている、さらに、高校時代からオーストラリアに深い興味を持っておられ、10年以上オーストラリアに住まわれたのち、ここ2−3年、いわきに戻ってこられたところ、という経歴なのでした。
・ 白土氏のお話の中心は、「田んぼ」は世界を救う、ということ。オーストラリアを含め、諸外国を回られ、日本の田んぼの風景というのがいかに独特で美しく、またそれが水をたたえたものであることから、われわれの環境の中に持続的に水を供給する源にもなっている、という思いを強くされたとのことでした。「化石帯水層」という言葉をはじめて聞きましたが、オーストラリア含め大陸の多くでは、水を地下300mにある、氷河期に蓄えられた水の層から汲み上げることによってまかなっているという。つまり、石油と同様、有限のものであり、また、地上の水の総量を増やすことにもなってしまっている、と。われわれ日本人にとって、なる程「井戸水」という考え方はあるものの、ほとんどの場合、水は、山から流れてくるもの(川)雨として降ってくるもの、田んぼにあるもの、というイメージで、石油に近い、というイメージはまったくありませんでした。
・ オーストラリアは、南半球の国ですので、日本とオーストラリアで、米の「二期作」をやろう!というのが、白土さんのアイデアです。それともうひとつ、色々な色のお米(古代米)を使って、「田んぼに絵を描く」ことをしよう!と。これについては、ここではうまく書けません。
・ 白戸さんは今、常磐藤原町の田んぼで、田植えを始めるところです。興味をお感じの方は、是非お訪ねください。また、ブログは http://blogs.yahoo.co.jp/take3sh/53702192.htm です。是非こちらもお訪ねください。
 
◎ サブテーマ研修「今出ているトロミ剤ゼリー剤」(かしま病院言語聴覚士、相澤悟)
・ 今回相澤STには大変な仕事を振ってしまいました。トロミ剤・ゼリー剤の、今出ているものの一覧表を作ろう、ということです。
・ トロミ剤・ゼリー剤は、その多くは粉末状で、湯、あるいは水に溶かすと簡単にトロミがついて、嚥下障害の方にとって一番危険だとされる「水分」の摂取に役立つ、というものです。今や介護の現場で、多くの嚥下障害の(疑われる)方に、非常にポピュラーに使われています。・・・そうして需要が増えるに従って、多くの食品メーカーがこの市場に参入し、同時に、新しい質の高い製品が次々と開発をされてきて、よく言えば「良質化」、悪く言えば「粗製濫造」となっている?
・ 数年前に、当研究会では、トロミ剤の「量」についての検討を行いました。どのくらいの「量」を入れれば、どのくらいの「トロミ」がついて、どのくらいの程度の嚥下障害に適当であるのか、ということを調べようとしたのですが、製品が増えてしまえばこうした検討も無意味になってしまいます。メーカーによって、製品によって、そうした使い方も大きく違っているのが現状です。
・ 今回、結局のところ、私たちは、どの製品を使うのが「適当」なのか、ということを含めて、「一覧表」の作成をしてみたのですが、残念ながら、確かに、どれがいい、とまでは言い切れない、のです。ただ、大まかには、第1世代・第2世代・第3世代、と進化を続けていて、現在のことを言えば、第3世代を選んでおけば大きな間違いはない、というところでしょうか。大まかな変化を言えば、「水に溶けやすくなり(だまができにくくなり)」、「短時間でトロミがつき」、という方向に開発が進んできました。
  ★第1世代:でんぷんのみからできている製品(トロメリン顆粒など)
  ★第2世代:でんぷんと増粘多糖類からできている製品(トロミアップなど)
  ★第3世代:増粘多糖類とデキストリン(トロミクリア・スルーキング・ソフティア・つるりんこなど)
 ・相澤STの労作を、参照できるように載せてあります。
こちらからダウンロードしてください。
http://e-taberu.com/syokukaigo/kaiin/toromi.xls
(文責:皆川夏樹)
 

2009年2月〜いわき食介護研究会第11クール‐W 2月25日(水) 

◎ ビデオ研修(基礎編)「嚥下障害ビデオシリーズC『嚥下障害における経管栄養法』」
・ 今回は、経管栄養のそれぞれについての説明です。経管栄養、と言うと、具体的には、「経鼻経管」「胃ろう・食道ろう・腸ろう」などと分けて説明されることが一般的ですが、このビデオでは、あくまで、「嚥下障害における経管栄養法」ということがテーマですので、今後経口摂取ができるようになる、ということを念頭に置いていますので、長期的な手段としての持続的な経管栄養法や胃ろうについては、それ程多くは触れていません。
・ とは言っても、ここは私自身の考え方ともダブりますが、胃ろうや、長期持続経管栄養が必要となる患者さんは存在するわけで、あくまで、経口摂取についての訓練や工夫が前提として考えられた上で、個々の患者さんにとってもっとも適切な方法を考えるべきである、ということは重要なことです。
・ 主として、ビデオでは、経口摂取のための訓練と並行して考えられる、「間欠的経管栄養法」について多くを割いています。これは、食事の度に(1日2‐3回)、チューブを、主に口から食道まで抜きさしをする方法で、食事時以外はチューブが入っていないので不快感も少なく、また、チューブの抜き差しそのものが、嚥下訓練にもなる、という点で、推奨されています。
・ しかし、従来行われてきた長期的な持続経管栄養法では、「鼻から胃まで」「入れっ放し」にすることが多く、また、毎食ごとに抜き差しをする手間のことも合わせて、病棟の習慣を変えることがなかなか困難な場合が多いようです。
 
◎ テーマ研修「緩和ケアにおける食事の考え方」(かしま病院看護師 鈴木則子氏)
・ 鈴木則子さんは、食介護研究会のスタッフですが、もともと緩和ケアについての興味が深く、日本看護協会で行っている、認定看護師制度の研修に半年ほども参加し、いわき市では唯一、「緩和ケア認定看護師」の資格を持っておられる看護師さんです。
・ 緩和ケア、という言葉も比較的新しく、まだまだ一般には馴染みのないところもありますが、まず、緩和ケア、という言葉の定義として、「緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者との家族に対して、疾患の早期より痛み・身体的、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関して、きちんとした評価を行い、それが障害とならないように予防したり、対処したりすることでQOL(生活の質、生命の質)を改善するためのアプローチである。」という説明をされました。定義の上では、癌の患者さんが主として考えられているとのことでしたが、広い意味では、生命の終わりの近い、終末期を迎えた患者さんすべてに対して、その痛み・苦しみを理解し、それを取り除くことを第一義に考え、「幸せな」状態に導くためのケア、ということになるでしょうか。
・ より幸せな状態になるための『食事』、というのが、我々食介護研究会にとっても大きなテーマなわけで、そうした観点から、終末期における『食事』の考え方、についてお話頂きました。
・ 終末期近くなると、ほとんどの方が、「十分に食べられない」という問題と向き合うことになります。しかし、さらに突っ込んで、その方が、「食べられない」ということについてどう思っているのか、
 ◎食べないと死んでしまう。怖い。
 ◎食べなきゃダメといわれることが辛い。
 ◎がんが進行したか・・・。
 ◎食べるということが辛い。
 ◎食べられないことが辛い。
 ◎食べないことを心配する家族に対して申し訳ない。・・・・・・
というように、それぞれに人によって様々な思いがあるはずです。それを理解したうえで、大きな目標として
 ◎量を目標にするの?
 ◎味わうことを目標にするの?
 ◎食事を大切にすることを目標にするの?
ということを個々に考える、という視点を持つことが大切だ、というお話しでした。
・ 一般に、終末期で口から食べられない、ということになると、病院・医療の観点からは、点滴や経管栄養、という方向に向かいがちですが、そうしたことも選択肢とはするものの、それが患者さんの「幸せ」につながるのかどうか、という視点がもっとも大切だ、ということなのでしょう。
 
◎ サブテーマ研修「最近の福島整肢療護園の食事について」(福島整肢療護園言語聴覚士、大竹葉子)
・ 大竹葉子さんも、食介護研究会のスタッフとして長く活躍して頂きましたが、この度結婚が決まり、5月にはいわきを離れることになりました。こんな場を借りて、ですが、おめでとうございます!!とっても残念なのですが、幸せなことですので仕方ありません。新しい御家族、やがて生まれるお子さんに、おいしい食事をプロデュースしてあげて下さい!!
・ 最後に、というわけではないのですが、大竹さんに、この1年の成果を報告してもらいました。大体年に1回ずつ、整肢療護園の取り組みについては報告をしてもらっています。今回は、例年行っている「クリスマス祝会」の話題を中心に、そこでの食事について詳しく説明をしてもらいました。
・ 整肢療護園では、摂食嚥下リハの対象となる方として、脳性麻痺・筋ジストロフィー・染色体異常・後天性障害等々、様々な疾患の方がおられます。食形態としては、普通食・やわらか食・押しつぶし食・ペースト食・ゼリー食、という、工夫に満ちた先進的な分類としています。クリスマス祝会で出されたメニューのそれぞれについて、これらの各食形態の写真と作る上での工夫を、一つずつ解説してもらいました。
・ メニューは、「スパゲッティナポリタン」「ホットパイ」「ピザ」「お寿司」「クリスピーチキン」の5品です。一例として、スパゲッティナポリタンについての説明を挙げておきます。
【スパゲッティナポリタン】
・普通食→スパゲッティでナポリタンを作り、一口大に丸めてアルミカップに盛り付ける。
・やわらか食→マカロニ(歯ぐきで噛める硬さ)にナポリタンの具を盛り付ける。
・押しつぶし食→マカロニ(歯ぐきで噛める硬さ)にカッターにかけた具を作り盛り付ける。
・ペースト食→マカロニ、具をミルサーにかけ、きれいに盛り付ける。
・・・・・・・
 
(文責:皆川夏樹)
 
 

2009年1月 いわき食介護研究会 新年市民講習会 1月24日(土)

土曜日、という日程は、特に介護職についておられる方々は、休日でないことも多く、なかなか御参加が難しいこともありますが、そんな中、15時からの映画会から、多数ご参加頂き、ありがとうございました。
特に、今回はいわき総合高校の福祉科(?ごめんなさい、正式名称不明)の学生さんたちをお誘いしたところ、多数来て頂きました。懇親会にも来て欲しかったねえ。早く大人になってね。
 
◎ 映画会「あの鷹巣町のその後:続編」
昨年8月に、3時間の本編を上映したところで息切れし、1時間の続編を上映しきれずに終わっていましたが、「続編上映希望」のお問い合わせも多く、この機会に併せて上映することにしました。
本編では、「福祉の町づくり」を掲げ、紛れもなく福祉の理念として当時日本の最先端を走っていたとみられる秋田県鷹巣町の様子を丹念に追ったものでした。結局、2003年の町長選挙で、福祉を推進してきた町長が破れ、さらに2005年には「平成の大合併」によって鷹巣町は北秋田市の一部となり・・・・・・、言ってみれば、東北の小さな山村での、かなり突出した福祉行政の試みが、日本全体の趨勢の中で「敗北」へ至る道筋を、私たちは目の当たりにしたのでした。
今回上映した続編では、さらにその後、北秋田市の市議会選挙において、鷹巣町出身の「福祉推進派」の議員たちが再び上位当選していく様を追っています。しかし、既に合併して巨大になってしまった北秋田市の中では、福祉推進派はごく一部でしかなく、以前のような革新的な福祉行政を行う土壌ではなくなってしまっている・・・
福祉、というものは、そもそも個人の自由になるものではなく、行政の主導で行われるものですが、形の上では、行政は、選挙によって各市民によって選ばれる。しかし、大合併によって拡大化が繰り返されてきて、いっそう個人の意見というのは反映されにくくなっていく。
あらためて、福祉、ということの難しさと、市町村合併の問題を、いわきの現実に引き比べて考えさせられました。
 
再度のお知らせですが、本編・続編、とも、VHSテープが私(皆川)の手元にはあります。御覧になりたい方には貸し出しもしたいと思いますので、当ホームページの「お問い合わせ」まで御連絡下さい。
いや、本当にいい映画でした。・・・
 
◎ 講習会「きれいになっておいしく食べる : 化粧療法について」  山野美容芸術短期大学准教授 野澤桂子先生
 
化粧療法については、既にお聞きになったことがある方も多いかと思います。「きれいになっておいしく食べる」というタイトルは、食介護研究会としてのこじつけに近いのですが、お話しをお聞きして、あらためて、色々な意味で病んでいる方にとって、「気持ち」を「持ち上げる」ということがいかに大切なのか、ということを思いました。私たち食介護研究会が、「食べる」ということに拘る理由もまさにそこで、口から食べる、ということは、我々の5感を常に刺激し、何より、「おいしく」「楽しい」のだ、ということ。口からおいしく楽しく食べるということによって、生活を楽しみ、気持ちを持ち上げ、また新たな活力を得ていく。そのことを大事にしたい、と思っています。
野澤先生のお話しは、俗なまとめ方になってしまうかもしれませんが、気持ちを持ち上げ、前向きに生活と取り組んでいくきっかけとして、化粧、という素材が有効な場合が多い、ということを教えて下さいました。老人施設で、精神科病棟で、あるいは癌病棟で、様々な場面で、野澤先生は「化粧」を通じて患者さんとの心理的なつながりを築いてこられました。いや、強調されていたのは、最初は化粧をしてあげるとしても、御自分で化粧・身づくろいを積極的にするように仕向けていくことでした。それによって、その方が自分の顔を見、香水の匂いを嗅ぎ、自分の肌を触り、自分に興味を持ち、それまで失われていたかもしれない生活の一部・人生の一部を取り戻していく、そうした過程が重要である、と。
もちろん、それ(化粧)が有効でない場合もあるのかもしれません。全ての方に「有効な」ということを考えても詮無いことでしょう。我々の質問が集中したのも、「男性の患者さんにとって、化粧というのはどうなんでしょう・・・」というもので、実際、野澤先生が挙げられた実例もほとんどが女性の方ばかりでした。
しかし、我々が取り組んでいる、「口から食べる」ということだって、残念ながらどうしてもできない方もおられる。あるいは、口から食べることが苦痛にしかつながらない方もいる。でも、「口から食べる」ということ以外を通しても、様々な形で我々は、患者さんや障害者、あるいはその他様々な方々とのつながりを持つことができるし、その方が生活を、人生を楽しみ、前向きに生きていくことを手助けする方法論を持ちうるのだ、ということを教えて頂いたことは、とても有意義なことでした。
 
終了後は、おでん屋さんで、野澤先生を囲んでの懇親会。野澤先生がスーパーひたちで東京へ戻られるまで2時間弱の短い時間でしたが、さらに楽しいひとときでした。
十分お聞きできなかった部分も多々あり、またぜひお呼びして、次回は化粧の実演なども交えてのお話を伺いたいと思います。御期待下さい。        (文責 皆川夏樹)

 
 

第3回食介護研究会(摂食・嚥下障害を考える研究交流会) 「在宅栄養管理と食介護」 (01月19日)

日時:平成20年12月13日(土) 13:00〜17:30
場所:日本歯科大学(飯田橋)本館8階 富士見ホール
 
 開催前に第3回食介護研究会総会が大越ひろ先生(日本女子大学家政学部教授)の司会で行われました。今回から会員全員に「摂食・嚥下障害を考える〜口から食べる幸せづくり〜」が配布されると報告がありました。
第2集には「多職種のなかで管理栄養士・栄養士に望むこと」と、市川先生から全国の管理栄養士・栄養士・食介護に携る多くの方々への激励のご遺稿が掲載されており、改めて食介護に精一杯取り組んでいかなければと熱くなりました。
 
 第3回 食介護研究会「在宅栄養管理と食介護」
 

T.大会長あいさつ:菊谷武 先生(日本歯科大学准教授)
 
U.基調講演   座長:饗場直美 先生(独)国立健康・栄養研究所栄養教育プログラム)
 
  1.手嶋登志子 先生 (独)国立健康・栄養研究所/食介護研究会代表/浜松大学教授
    「最近の高齢者食をめぐる話題」
 
  2.福泉隆喜 先生 厚生労働省医政局歯科保健医療調整官
    「口腔機能向上をめぐる話題」
 
  3.須永将宏 先生 厚生労働省健康局生活習慣病対策室
    「栄養マネジメントと介護保険制度の現状と課題」
 
V.講 演   座長:川上順子 先生(相模原女子大学短期大学部)
 
  1.英裕雄 先生 新宿ヒロクリニック院長
    「医師からみた在宅療養患者の摂食嚥下障害とそのアプローチ」 
     〜医師の立場から〜
 
  2.菊谷武 先生  日本歯科大学 准教授
    「摂食機能からみた栄養支援−嚥下内視鏡検査を用いた訪問診療からー」 
     〜歯科医師の立場から〜
 
  3.田中弥生 先生 駒沢女子短期大学 准教授
    中村育子 先生 福岡クリニック在宅部栄養課長/全国在宅訪問栄養食事指導研究会長
    「在宅訪問栄養指導による栄養管理の実際」
     〜管理栄養士の立場から〜
 
  4.遠藤慶子 先生 田園調布学園大学 講師
    「要介護高齢者の食事に関するケアマネジメント」
     〜ケアマネージャーの立場から〜
 
C.総合討論
   司会 渡邉昌 先生 (独)国立健康・栄養研究所理事長
      菊谷武 先生 日本歯科大学 准教授
 
X.懇親会
 
 様々な”現場”からの報告を拝聴し、数日後介護保険・介護報酬の見直し案が発表され、ますます手嶋先生の器の大きさを感じました。
 「おいしく食べる」に係わる職種としての先生の熱い想いが伝わってきて、現場の私達も小さなことでも今自分達にできることを模索し活動していかなければ!と思いました。
 
 下記の次回開催案内も配布されました。
 
 第4回 食介護研究会開催のご案内
 
大会長:国立国際医療センター 藤谷順子 先生
日 時:平成21年12月5日(土)13:00〜17:00頃
場 所:国立国際医療センター
 
テーマ:栄養士の卒前・卒後教育と食形態の知識(仮題)
 
(文責:薄上美樹子)
 
 
 

 

2008年12月〜いわき食介護研究会第11クール‐。 12月24日(水)研修会

クリスマスイブという無茶な日程にもかかわらず、多数お集まりいただきました。
 
◎ ビデオ研修(基礎編)「嚥下障害ビデオシリーズB『球麻痺患者に対する嚥下訓練』」
・ 前回の「仮性球麻痺」よりも重症である、球麻痺患者に対する嚥下訓練、です。多くの場合、食道の入り口部分の開きが悪くなってしまっていて、飲み込もう、と思ってもどうしても入って行かない、ということがあります。中心になるのは、バルーン法、と呼ばれる訓練の紹介です。
・ 噛み砕いて言うと、閉じてしまって開かない食道の入り口部分まで、しぼませた風船を挿入して、外から空気を入れて風船を膨らませることで、閉じている部分を開くような訓練をします。非常に物理的にわかりやすい方法ではあります。
・ 前回の「仮性球麻痺」の際の、姿勢や食べかせ方の工夫、といったことに比べると、やや専門的なことなので、少なくとも開始時は病院で行う内容です。このところ「急に」飲み込むことが難しくなった、とか、咽喉のつかえを感じる、といったような場合には、病院、あるいは、皆川に直接ご相談下さい・・・・・・。
 

◎ テーマ研修「食べることと切り離せないお酒の話」(いわき明星大学客員教授 馬目太一氏)
・ 馬目先生は、東京農業大学御出身の農学博士で、発酵学・微生物遺伝学がご専門、ということで、長く三共製薬で御勤務されていました。というのも、今日では、薬を作るのにも、微生物の力を借りる、という場面が多いのだそうです。日本酒はもちろん、世界各国のお酒は、まさに微生物による「発酵」を基本としており、馬目先生は、学問的な御専門の立場からも、そしてもちろん御趣味の面からも、お酒については一家言も二家言もお持ちの方でした。
・ 世界各国にある様々なお酒の説明も楽しかったですが、印象に残ったいくつかの「薀蓄」を記しておきます。
★焼酎は、もともと「黒麹黴」を使って発酵させていた。麹黴は、クエン酸を大量に作って酸性になるので、他の菌が生えてくることができず、南国でよく使われたが、仕込みをする人が「真っ黒」になってしまう、という欠点があった。そこで、黒麹黴の突然変異(白子:アルピノ)である「白麹黴」を使うようになって、現在の焼酎になった。
★世界の大半の蒸留酒は、基本的には、原料を放置しておけば、自然の酵母菌が働いてお酒になるものだが、日本酒は世界でも珍しい「二段発酵」のお酒で、酵母菌と麹黴と、2種類の微生物の働きによって作られる、という点で、精緻な仕込が必要となる。
★フランスを中心に、ヨーロッパ各国で愛飲されていた「アブサン(absinthe)」は、原料であるニガヨモギに幻覚作用がある、として、20世紀初頭から多くの国で醸造禁止となっていたが、近年この説は否定され、次々と醸造再開、2005年には禁止国であったスイスで正式に解禁となり、日常的に入手可能となった。
★「フレンチパラドックス」:フランス人は、動物性脂肪をたくさん摂っているにもかかわらず、心疾患での死亡率が低い。このことから、フランス人がたくさん飲んでいる、赤ワインのポリフェノールのもつ抗酸化作用が心疾患を予防するのでは、という研究がなされ、一定の信頼のおける報告がなされている。これが、赤ワイン大ブームの火付けになったのだが、反論も多いという。
等々・・・・・・
・ 私を含めスタッフは、研修会終了後、馬目先生と一献傾けながら、さらにお話を伺ったのですが、えてしてこうした席上での方がはるかに面白いお話が聞けるのでした。馬目先生は、1月の市民講習会・新年会にもお誘いしていますので、皆さんも是非新年会で、実際に飲みながら、お話を伺ってみてはいかがでしょうか。
 

◎ サブテーマ研修「スティムセラピーについて」(皆川)
・ サブテーマ研修は、「スティムセラピー」という、聞き慣れない療法についての、皆川からの報告。
・ 昨年末、皆川の所に突然、「スティムセラピー研究会」というところから、東京・大阪での研修会のお知らせが舞い込みました。嚥下障害に対する、器械による治療法で、アメリカでは、2001年にFDA(米国食品医薬品局)で、医療器具として正式に承認され、広がっている、とのこと。・・・そこで、東京での研修会に参加してきました。
・ 詳細はかなり専門的になりますのでここでは省きますが、一言で言えば、「嚥下障害の患者さんに対して、のどの部分の体表面に電極をつけて、嚥下に使う筋肉に電気刺激を加えることによって、リハビリテーションを行い嚥下障害を改善する」という治療法です。
・ 写真は、この治療に用いる器械のカタログから引用したものです。有効性については、この研修会自体は、器械のメーカーさんも絡んでのことですし、アメリカで実際に治療を行っている医師が来て説明をしてくれたものですので、もちろん、「有効性が高い」という報告に終始していましたが、実際には論文としては賛否両論あるようではあります。ここでは私はこのことについてコメントできる立場にありません。
 

・ 現状での問題は、アメリカで承認された器械で、日本にはまだ一台も存在しておらず、使っている施設ももちろんない、ということ。目下のところ、医療者もこの器械を使うためには2日程度の講習会を受けてから、という義務がありますが、その講習会も日本ではまだ受けられる準備がない、ということ。また、本体は、200万円近くするとのことで、実験的な大きな病院でなければおいそれとは手を出しにくいこと、などなど。日本で使えるようになるまでにはまだまだハードルが多そうですが、興味深い治療法ではあります。
 
(文責:皆川夏樹)
 

11月26日(水) 研修会 (於いわき駅前ビルラトブ6階会議室氈j (12月16日)

 やはり、市川先生御逝去の影響か、新年度になっても、例年に比べて参加者の出足が悪い気がします・・・頑張らねば。
 
◎ ビデオ研修(基礎編)「嚥下障害ビデオシリーズA『仮性球麻痺の嚥下訓練』」
・ ある意味で、病院・施設関係者にとって一番重要な内容が目白押しの今回。今後、口腔ケア、なども出てきますが、具体的に、対象となる患者さん・利用者さんにしてあげるべき「訓練」「リハビリテーション」のお話しでした。
・ 項目としては、「アイスマッサージ」、「嚥下反射促通手技」、「摂食訓練の姿勢・体位」、「摂食訓練時の介助の注意点」、「咽頭残留除去法」(複数回嚥下・交互嚥下・うなずき嚥下・横向き嚥下)、「開口障害への対処法」、等々、でした。今ではポピュラーになっているものもありますが、あらためて、まとめて見返すことは有意義なものだったと思います。
・ 上のような言葉の意味がわからない方は、是非ご参加の上、スタッフにお尋ねを。
 

◎ テーマ研修「森林林業について:森の働き」(福島県いわき農林事務所森林林業部林業課課長 加藤正昭氏)
・ 昨年度、「食」の周辺として、農業・水産業に携わる方々をお招きしてお話を伺いました。今年は、林業について、でスタートです。「森の働き」というテーマで、特にいわき市・福島県の森林面積が全国的にも多いこと、一方、木材も食材と同様、海外からの輸入への依存が高いこと、など、総論的なお話のあと、「食介護研究会」に気を使って頂いてか、特別に「キノコの話」をして下さいました。
・ 農林事務所の方はやはり山歩きをされる機会が多く、キノコを食べることは日常的にあるそうです。お話の中心はやはり、「食べられるキノコとそうでないキノコの見分け方・代表的な毒キノコ」でしたが、そうは言っても、基本は、「俗説はみんな嘘(派手なきのこは毒がある、など)、はっきり知っているきのこ以外、怪しいものには手を出さない」ということに尽きるそうです。しかしながら、農林事務所の中には、身をもって毒性を確認しないと気がすまない方もいて、毒キノコを食べた際の症状についても豊富な体験談をお持ちだそうです。ワライタケを食べた際の症状など、珍しく面白いお話を伺いました。
・ 皆さんも、怪しいキノコは口に入れる前に、農林事務所にご相談下さい、だそうです。
◎ サブテーマ研修「食事のバランスガイド」(いわき市保健所管理栄養士 伊藤舞子氏)
・ サブテーマ研修は、「食事のバランスガイド」。迂闊にも、小生はこの言葉を聞いたことがなかったのですが、スーパーの食品売り場などにも掲示が出ていたり、また、学校などでも講習をしていたり、と、かなり一般にも流布しているお話しだ、ということでした。勉強不足!
・ バランスガイド、は、「一日に、何を、どれだけ、食べればよいかを食卓に並ぶ料理で教えてくれる、画期的なツール」だそうです。世界各国にはそれぞれ、なるべく一般の方にわかりやすいように工夫した、様々な、そのお国ならではの「フードガイド」があるのだそうで、例えば、中国では「5重の塔」、米国では「ピラミッド」、カナダでは「虹」など。我が日本では、「コマ」の形を採用し、「上手にバランスよく食べて、うまくコマを回さないと倒れてしまう」という、動的なイメージを加えているとのことです。
 
・ 講習では、ホワイトボードに、実際の料理の写真を貼って、各人の一日の食事を構成して点数を計算したり、また、その計算に「ビンゴゲーム」の用紙を利用するなど、様々な工夫のもとで、「バランスの良い食事」のイメージを喚起して下さいました。
・ 個人的には、「アルコールは、バランスガイドの中では採用されていない」というショッキングな事実も明らかになりましたし、乳製品や果物、といった、特別に扱われている項目はほとんど摂れていないこともわかり、不健康な日常をあらためてつきつけられてしまいました・・・
・ 興味のおありの方は、 http://j-balanceguide.com/ を御参照下さい。
 
★次回、12月24日(水)の研修会、サブテーマ研修に変更があります。「スティムセラピー研修会報告」(皆川夏樹)です。新しく舞い込んできたテーマなのですが、12月14日(日)に東京で開かれる、「電気刺激装置を使用して嚥下障害改善に効果があるとの報告が多く上がっている、『スティムセラピー』」についての研修会に皆川が参加して来ますので、その報告を。乞うご期待。
 
★新年市民講習会のお知らせ
 ・新着情報にも載せておきますが、
2009年1月24日(土)夕、於ラトブ6階セミナー室
いわき食介護研究会 新年市民講習会
『きれいになって、おいしく食べる―――化粧療法について』
(野澤桂子先生 / 山野美容芸術短期大学 美容福祉学科 准教授)
を開催する予定です。
詳細は、随時HP上にて更新します。多数ご参加下さい。
(文責 皆川夏樹)
 
 

10月22日(水)研修会 (於いわき駅前ビルラトブ6階会議室氈j (10月30日)

いよいよ新年度のスタートです!気持ちを新たに、会場も新たに。
 
◎ ビデオ研修(基礎編)「嚥下障害ビデオシリーズ@『嚥下の内視鏡検査』」
・ 今年度も基礎編として、藤島一郎先生監修のビデオシリーズを、18時半から約20分流していきたいと思います。主として高齢者や病気の方に起こる嚥下障害とはどういうものか、その対策はどうしたらよいのか。特に、今年から新しく参加される方、医療・福祉の現場に入って間もない方に是非見て頂いて、どんどん質問をしてもらえば、と思います。
・ 第1回は、昨年度ずっと取り組んできた『嚥下内視鏡検査』について。まずは、物を飲み込む咽頭・喉頭の実際の様子を見てもらえれば十分でしょう。
 
◎ テーマ研修「ケアに活かすコーチング・スキル」(小名浜ときわ苑理学療法士鯨岡栄一郎氏)
・ 「コーチング理論」というのは、主にこれまではビジネス界やスポーツ界などで用いられてきたもののようですが、近年医療・福祉系などにも導入するケースが増えているようです。実施団体としても様々あるようですが、鯨岡氏は、「生涯学習開発財団」の認定コーチということで、理学療法士で同認定コーチの資格を持つ人は極めて珍しいようで、普段の仕事の中での患者さんとの交流に役立てているとのことです。
・ 簡単に総括するのは難しいのですが、引用させて頂くと、コーチング、とは、「相手の『可能性』を最大限に引き出し、自ら考え、判断し、行動する自発性を促進しながら、自己実現を支援する双方向のコミュニケーション」。ある目標に向けて、相手の持っている可能性を自然に引き出してあげるような、コミュニケーションのとり方について、講習して頂きました。
 
◎ サブテーマ研修「日本摂食嚥下リハビリテーション学会報告」(皆川)
・ 9月12日〜14日に、千葉幕張メッセで行われた、第14回を数える、「日本摂食嚥下リハビリテーション学会」の報告記。「ちょっといい話」をいくつか御紹介。
@ 日本人好みの訓練用ゼリーとして、『カレー味』、『梅味』を開発。(新潟大学・ホリカフーズ)
A 強い食欲刺激物質であるプラックペッパーオイルを付着した濾紙により、食事前に1分間嗅覚刺激を行ったところ、嚥下運動が明瞭になった症例報告。
B 「口腔衛生状態評価用細菌数測定器」の開発へ(パナソニック・日本歯科大学)
C 凍結含浸法:凍結後減圧下で組織内部に植物組織崩壊酵素を含浸する方法により、食品の形状を保持したまま任意の硬さに制御する技術。(広島県立総合技術研究所食品工業技術センター)
 
◎ 総会
・ 年度初め、ということで、昨年度の会計報告、今年度の予算(案)等についてお話ししました。
・ 当研究会は、毎年度10月から、年度会費を3000円頂いて、毎月の研修会の講師講演料・会場費・臨時に行う市民講座(無料)・映画会、等に利用して、過去数年間、ほぼ「とんとん」の収支となっています。
・ 今回、市川先生と共に「食介護」の提唱者であります、手嶋登志子先生から、「第3回食介護研究会」のご案内を頂きました。皆川も参加予定です。ぜひ皆さんもご参加下さい。(下記リンクを御覧下さい)
http://dent-hosp.ndu.ac.jp/~nduhosp/update2.php
 

第10クール−\/2008・7/23(水) PM6:30〜   (07月28日)

◎ビデオ研修 (18:30〜19:00) 藤島一カ著『目で見る嚥下障害』第7章
 前回お見せした「種々の所見」の後半を勉強しました。
 
◎テーマ研修 (19:00〜20:10) 「安全な農産物」 (JAいわき市営農経済部長 鎌倉由夫 氏)
 身近でいてあまり知らない“JAいわき”の活動や、いわき市の農業の現状をお話していただきました。「元気ある農業の振興と心豊かな地域社会との共生」をコンセプトに、地域にかけがいのないJAを目指して日々取り組んでおられます。主な事業内容としては金融事業・共済事業・高齢者福祉事業・旅行事業・購買事業(食材宅配事業や葬祭事業)等がある他、今回は皆さんにもっとも身近な農畜産物の販売事業について。
 いわき市の主要な畑作物は8品目。ねぎ・いちご・いんげん・きゅうり・トマト・梨・菊・シクラメンが挙げられます。また、いわきの農作物は約半分がお米で占められています。農家で作られた農作物の約8割はJA(農業協同組合:農協)により一定の規格に揃え、農薬検査等も行った上で市場へ出荷されます。また直売所での利用も増えており、直接農家の方と「食」と「農」の情報交換など、地域の交流の場として活用されているとの事でした。安心・安全・新鮮を目指したこうした取り組みで、最近は国内消費が増えているそうです。しかし、食料自給率の低下が問題となっているのも事実。食生活の欧米化により日本は現在食べ物の半分以上を輸入に頼らざるを得ません。万一輸入が止まれば普段の食事の半分も食べることが出来ない現状です。食料自給率を挙げるには・・・平たく言えば、肉や油を食べる量を少し減らして、その分ご飯を食べる量を増やせば上がるそうです。現在農家では、お米の消費量の低下に対し生産量を減らし、変わりに大豆や麦・飼料作物など輸入の多い作物を田んぼで栽培(転作)して食料自給率のアップを目指しています。
皆さん、是非もう一度日本食を見直してみませんか?
 
◎サブテーマ研修 (20:10〜20:45) 「狂牛病について」(食介護研究会 皆川先生)
 少し前に良く耳にした狂牛病。脳や神経が侵される病気で、脳がスポンジ状に空胞だらけになってしまいます。“海綿状脳症”といい、牛の場合はBSEと略されます。症状は「認知症」「錯乱」「運動失調」「けいれん発作」等々。
ではこの病気の正体は・・・細菌でもウィルスでもない「プリオン」といわれる感染性タンパク質粒子です。そもそもは哺乳類の体内で遺伝子によって作られるもので、何らかの原因で立体構造が変化し異常を引き起こすとされています。感染経路は話題になった肉骨粉。羊や牛のくず肉を粉砕し、これを牛に飼料として与える事で、感染牛から肉牛として人間の口へ。そもそもは「共食い」から始まっているようです。非常に興味深いですね。対策として、食生活をセミベジタリアン(肉少なめ)や伝統和食中心のスタイルへ。テーマ研修で話した食料自給率アップにもピッタリですね。
ここでキーワードを一つ。
「マゴハ ヤサシイ」→豆、ごま、ワカメ、野菜、魚、しいたけ、イモ。 ぜひ参考に。
 
◎ 介護食等新製品紹介
「ラクーナ・パウダー」→体が必要としている水分と電解質を同時に補給。四つの味。
            特徴1 吸収しやすい低張液
              2 体液に近い電解質組成
              3 簡単に作れる粉末タイプ
<お問い合わせ先>バランス株式会社0120-144-817 http://www.yasasiku.co.jp
 

次回は8/27(水)PM6:30〜 いわき市学習プラザ研修室にて。
なお、8/10(日) 映画上映会「あの鷹巣町のその後」(14:30〜アリオス小劇場)観覧者も常時募集。(概要)秋田県鷹巣町。デンマークの福祉システムを取り入れ日本一の福祉の町として知れわたったにも関わらず、後退へ向かったその経緯と町の政治とは・・・。180分 ドキュメンタリー。今後の福祉を考えてみませんか?
会員無料。事前申込要。申込みの際「いわき食介護研究員会員」と添えてください。
申込みメールアドレスFsyokukaigo@yahoo.co.jp
※会員以外の方も観覧可能。観覧料として当日500円ご準備下さい。
 

第10クール ヘルパー講習会・調理実習会 in文化センター 研修報告 (07月10日)

6/1・7/6の2日間、ヘルパー講習会が開催されました。今回は「1人分でも簡単に出来る調理法で栄養確保しよう」がテーマ。講師に永山氏(中村病院管理栄養士)、小泉氏(管理栄養士)、服部氏(管理栄養士)を迎え、電気ポットや炊飯器を使っての調理を実演しました。
◎13時〜14時10分 事前講義
内科医 皆川先生より「窒息・誤嚥の時どうすればよいか!」と題し、誤嚥・窒息のメカニズムや実際にやりがちな対処法に関する有効性、ハイムリック法についての説明がありました。
また掃除機を利用した吸引(方法・問題点)についてもお話していただきました。
次に歯科医 鈴木先生による「食事をおいしく食べる口腔環境」では正しいブラッシング法や口腔衛生、よく見られる様々な口腔疾患について講義していただきました。
 
 
◎ 14時15分〜16時 調理実習&試食タイム
調理実習ではパッククッキングの説明と、電気ポットによる「ミルク粥」・炊飯器による「鶏もも肉の蒸しロース」のデモンストレーションの後、各グループに分かれて“いなり寿司”の味付けから炊飯器に入れるまでの段取り(パッキング)を実習しました。また、試食メニューは以下の通り。
<試食メニュー> 
・かぼちゃのサラダ  ・切り干し大根の煮物  ・鶏肉の蒸しロース  ・ミルク粥 
 
私も実習に参加しました。ちょっとコツをつかめば、とても簡単・手軽に作る事ができる上、1人前も可能なのが魅力です。味も美味しくできあがるので、是非試して見てはいかがでしょうか?
           
 
※ パッククッキングレシピ購入希望の方
基本レシピ(炊飯器) ¥1000
応用レシピ(ポット) ¥1000    送料 一律¥200
下記に郵便振り込み
   加入者名:有限会社風人社
   口座番号:00160-8-135505
   通信欄 :基本レシピ○冊、応用レシピ○冊と記入

 
 

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